応援消費って何?女子の”推しゴコロ”をつかむ心理を解明!

応援消費って何?女子の”推しゴコロ”をつかむ心理を解明!
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私たちの消費活動の流れは時代とともに変化し、人や企業、地域などを応援するためにお金を使う「応援消費」というものが増えているのだそう!

応援消費という言葉の語源は、被災地支援をするための消費を指す言葉が発祥といわれています。

身近なところでは、Z世代から中心に広まっているアイドルやアニメの「推し活」や話題の「ふるさと納税」、「クラウドファンディング」など、自分以外の誰かのためにお金を使う「応援消費」という言葉が世の中に浸透しつつあるのです。

なぜ、応援するためにものを購入するという「応援消費」が若い世代の方たちに近年高まりを見せ、注目されているのでしょうか。

応援消費に積極的なオトメゴコロを解明していきます!

3つのキーワード「貢献感・援助意識・共感」

3つのキーワード「貢献感・援助意識・共感」

応援消費に積極的な女子の特徴として、誰かのためになっているという実感が得られるかだったり、商品やサービスに共感ができることが重要だそう。

自分たちが応援することによって、救われる人がいたり、喜ぶ人がいることに魅力を感じているようです。

これらの応援消費には、貢献感と共感が影響を及ぼしているといえます。

このようにお金を有意義に使いたいという意識の表れは、英国ではじまったエシカル消費という考え方に近いかもしれません。

エシカル(ethical)を直訳すると、「倫理的」「道徳的」という意味で、日本では「倫理的消費」などとも呼ばれるものです。

何かを犠牲にしてなりたつ消費ではなく、地球環境や自然、そして人や社会などにとって、良いものを積極的に選ぶ消費活動のことです。

環境問題に対して地球に優しいものを選び使い続けることは、誰も損はしないし、良いことをした気分になりますよね。

私たち消費者がお金の使い方を変えることで、地球規模での社会問題解決の一端を担うということが自分自身のモチベーションにつながるというのは素敵です。

この想いから派生したのが、応援消費という新しい消費のカタチです。

年収と幸福度は必ずしも比例しない

年収と幸福度は必ずしも比例しない

「たくさんお金を稼げたら幸せ~!」と思いがちですが、年収と幸福度は必ずしも比例しないという研究結果があるそう!

確かにお金持ちになって何でも手に入るようになると、自分だけが喜びを噛みしめるというのは意外と孤独なものだと思います。

元ZOZOの社長・前澤友作さんもとんでもないほどお金持ちですが、自分の資産をお金が必要な人たちに配る活動をしているくらいです。

一方、自分のためだけでなく他人のために応援するというカタチでお金を使うクラウドファンディングは、援助を受けた方がモノをつくり、販売するという活動が必要となるので、自立の手助けとなります。

自分が共感し、自立の助けになったりすることへの貢献感や援助した相手が喜んでくれることが幸福に繋がります。

このことから女性の”推しゴコロ”をつかんで消費行動を起こさせる、クラウドファンディングなどに注目が集まるのかもしれません。

お得って本当?話題の「ふるさと納税」も応援消費のひとつ

お得って本当?話題の「ふるさと納税」も応援消費のひとつ

ふるさと納税とは、生まれた故郷や応援したい街に納税ができる制度です。

納税をした方へのリターンとして、その街ならではの特産品やサービスを得られるということで、双方にメリットがあるだけでなく、税金の控除を受けられるので人気があります。

例えば、都会にいながら、故郷を援助できるふるさと納税は寄付やボランティアのような援助行為の側面と、納税を通じて特産品やサービスなどを享受できる消費としての側面を持っています。

つまり、応援する側と応援される側の双方にメリットがある、新しい応援消費といえます。

寄付やボラティアなど何かに貢献したい思っていても、時間がなかったり、そもそもどこに対して何をすればよいのか分からないという方は多いのでは?

また、応援してみたは良いけど、本当に役に立ったのか、正しい使われ方をしたのか分からないというのも不安も残ります。

ふるさと納税はそういった声を代弁してくれる側面もありますね。

最近では、ネットショッピングと同じ感覚でふるさと納税を利用する人も増えているようくらい、気軽に利用できる制度です。

昨年は新型コロナウィルスの影響で外出控えが起こり、自宅で過ごす時間が増えたり外出自粛による飲食店需要が低迷しました。

肉類や水産物の需要と供給のバランスが崩れ、高級食材が余ってしまうという事態も起こりました。

例えば、ブランド牛などの価格が落ちたこともあって、例年よりもお得な返礼品が送られる事例もあり、返礼品目的での需要も高まったのも、ふるさと納税が話題になったひとつです。

そうした需要が各自治体で加熱したことで「寄付額に対する返礼品の割合は3割まで」と定められるという結果にもなっています。

ふるさと納税に応援消費がもたらした変化

ふるさと納税に応援消費がもたらした変化

その一方で、コロナ対策を掲げる自治体に対して「返礼品なし」の寄付や、「医療や福祉への支援」を選ぶ寄付者が2倍以上に増えたという事実もあります。

これぞまさしく応援消費のカタチですね。

何かの見返りを求めるために消費するという考え方から、困っている店や人らを支える応援消費が一気に広がって、どこかの誰かが喜んでくれたり、役に立っている。

そんな実感が、今後のお金の使い方における充足感を高めているようです。

応援消費は一過性のものではなく「想い」に共感するもの

応援消費は一過性のものではなく「想い」に共感する

最近の応援消費の傾向として「大好きな場所を存続させたい!」「大好きなアーティストが今後も活動できるようにしたい!」などといった「応援」の気持ちが、支援する消費行動=応援消費として、様々な業界やサービスで巻き起こっています。

また、ふるさと納税やクラウドファンディングといった制度も、応援消費のひとつのカタチです。

“推しゴコロ”というものは一過性のものではなく、継続されることが重要。

継続していく先にストーリーがあり、そのストーリーを追いかけるための「ストーリー消費」に繋がっていきます。

ストーリー消費とは?

モノやコト自体に価値を感じるのではなく、売り手や人、モノ、コトのバックグラウンドに価値を感じ、思いに共感し、それらに対して対価を支払う消費のこと。


それぞれの想いへの共感が、売り手と買い手の間で共鳴しあうことが「応援消費」に隠された思いなのではないでしょうか。

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