「推しの踏み台になりたい!」11年間もの全力の推しごと事情を深堀りインタビュー
今回は1人の俳優を11年間も推し続けたという、会社員女性Aさんにインタビューしました!
11年間推していく過程で、なんと推し活に年間150万円使っていた時期もあったそう。
推しにハマったきっかけから卒業した理由、さらには課金額の内訳までたっぷりお話聞かせていただきました。
Aさんのプロフィール
Aさん(アラサー・女性)
2010~2020年の11年間、俳優のBさんを推し続けた。
現在は俳優の推し活を卒業し、漫画『僕のヒーローアカデミア』の切島鋭児郎くん推しに。
※Aさんは界隈でも有名なオタクだったそう。身バレ防止のため、本記事では俳優の名前は伏せさせていただきます。
会社員女性が舞台俳優を推し始めたきっかけ
――俳優Bさんを推し始めたきっかけは何だったんですか?
元々は2次元のオタクをしていたんですけど、某俳優ユニットに所属していた俳優Kさんをきっかけに3次元に興味を持ち始めました。2009年くらいにその中の1人が関西のテレビ番組に出ていたんですね。当時流行っていた、番組内で「バンドを作る」みたいな企画があり、Bさんはその一員でした。
――テレビ番組発の音楽ユニット流行りましたよね。
そうなんです。番組に出ていた俳優さん5人を集めて企画バンドやろうみたいな。
それで2010年3月くらいにお披露目があって、元々Kさんが好きで見に行ったんですけど、Bさんに一目惚れしちゃって……(笑)。これまで何人か平行して推してたのが、Bさん一筋って感じに変わりました。
――Bさんのファンになって初めて課金したのは何でしたか?
CDですね。
――それは1枚だけの購入ですか?それとも複数買い?
1枚です。当時他のメンバーが舞台とかに出ていて、結構人気で……。CD1枚買うのにも何時間もかかるみたいな。運営が不慣れだったっていうのもあるんですけど(笑)。そのときは1枚しか買えなかったですね。
年間推し活費150万円!推しへの課金内訳とは?
――多いときで年間150万円課金していたそうですが、内訳を教えてください。
Aさんの年間課金額の変遷
2010年~2015年 :20万~30万円
2016年~2017年 :150万円
2018年~2020年 :50万円
2010年~2015年
最初(2010~2015年)は「CDを買う」「ライブに行く」っていうお金の使い方で、遠征含めて年間20万円くらいでした。
彼が舞台に出演するようになってからは行ける範囲で行きつつ、お花を贈ってました。
2016年~2017年
2015年後半ごろ、彼が別のダンスボーカルグループを組んだんです。
それが今もよくある、CDをたくさん売って、握手したり2ショットチェキを撮ったり、っていう売り方で。
その頃は本当にCDをとにかく買う!イベント!ライブ!ていうので頭がおかしいくらいお金を使ってました。
――遠征とかも?
そうですね。大体リリースのイベントって土日両日入るんですよ。仕事柄片方は仕事だったので、土日どっちかは休んで、全国どこでもついてました。その遠征費も含めて年間150万円ほどです。
2018年~2020年
2018年からは彼が個人の仕事メインになって、月1のライブに必ず行く、CDを買う、グッズを買う、っていうので年間50万円ほどですね。
――ちなみに、ご自身で俳優Bさんのリアコ(ガチ恋)だと感じますか?それとも演者のBさんをファンとして応援していましたか?
完全に後者です。リアコとかガチ恋っていう感情はなくて、「売れさせたい」「人気になってほしい」っていう気持ちがベースですかね。自分が人気になるための踏み台になれたら良いなっていう気持ちで応援してました。
――課金額の大きさから、恋愛感情をお持ちなのかと感じました。
いわゆる同担拒否(同じ対象を応援する他のファンと交流を持ちたくないという姿勢)とか推し被りNGとかなかったんで……そういうのはあまりないですね。
推しの舞台には必ず「花」を贈る…その理由に納得
――ところで舞台では、ファンからお花を贈ることがあるようですね。詳しく教えてもらえますか?
そうですね。安くて2万円くらいから贈れるんですけど、私はたしか3万円くらいのお花を贈っていました。
これ推し活してる人たちに伝えたいんですけど、舞台とかでお花を贈ると、推しの次のお仕事につながりやすいんですよ!関係者から「この子のファン、お金持ってるな~」って思われるので。
――飲食店の新規オープンで出るような大きいお花ですよね?
そうです!「次につなげたい」っていう想いで2基贈ったこともありました。
本当に人気が出てほしくて「人気出ないわけないじゃん!」みたいな気持ちで応援してたので、次の仕事につながりそうなことは結構何でもしてました。
推し変しても卒業しても関係ない、推し活仲間との絆
――当時、推し活仲間のような方々はいらっしゃいましたか?
いました。2018年頃までのファンの人たちは大体顔見知りって感じで、現場が多いときは週一くらいの頻度で顔を合わせていました。
――現場に行ったときだけ交流するような仲間、という感じですか?
現場外でも全然遊びます!
推しをやめちゃった子とか推し変しちゃった子もいるんですけど、普通にプライベートでご飯行ったりとかもしますし、旅行に行ったりもしますね。
11年間の月日を重ねた末、俳優の推し活を卒業した理由
――11年間推し続けた末、推しを卒業されたとのことですが、きっかけは何だったんですか?
3つ理由があって……。
1つ目がコロナ禍。2つ目がコロナ禍においての彼の活動。3つ目が結婚です。
結婚自体は悪いことじゃないと思ってるんですけど、コロナ禍で仕事が減ったり舞台が中止になったりして、ファンが離れやすいタイミングで結婚発表があって「なんで?」みたいな。
なんかちょっと言い方悪いですけど、「浅はかじゃない?」って思っちゃって。
彼の「自分がどういう行動をしたらファンが喜んで、統制しやすい」みたいな、頭が良くて小賢しい部分を見るのが楽しかったんですけど、結婚に関してはそういうのがなくて。
今の彼の活動を100%「イイね」って言えないなと思ってやめたって感じですね。
――やはり結婚もきっかけの一つに。
なりましたねー、やっぱり。コロナ前に結婚されてたら全然万々歳で喜んでたと思います。
――ちなみに、推しを卒業した後のCDやグッズはどうなりましたか?
友達にめっちゃ譲りました。
当時学生さんでグッズを買えなかった時期がある子とか、私より後にファンになった子も多かったので、欲しいグッズを全部とりあえず譲って、その後余ったのはメルカリに出品しました。
推し卒した今こそ振り返るAさんから見た推し活について
――11年間推し活を振り返ってみて、良いところと負担になっていたところを教えてください。
メリットは「人生楽しくなる」っていうのがまず1個(笑)。
自分の人生の喜怒哀楽に、彼が「成功した」「失敗した」っていう喜怒哀楽が重なってくるんで、2人分の人生を楽しんでいる感じがありました。
あとは「友達が増える」ですかね。ママさん世代の人とか、名古屋・大阪・広島とか色んなエリアの普段関わらない人と関われたっていうのはやっぱり大きいですね。
負担になるところで言うと、体力と金銭ですかね。やっぱり(笑)
体力はきつかったですね。イベントのときは毎回始発で行ってたんですけど、今は絶対無理だなって思います。体力があったときだからこそ。失ったものは体力とお金です。
最終的に推すのを辞めちゃったので全然説得力ないですけど、推してた11年間は本当に楽しかったです。
めちゃめちゃ人生的に楽しかったし、使った金額も半端ないんですけど、全く後悔はないですね。
まとめ
今回は若手俳優の推し活を11年間続けたAさんにお話を伺いました。
一人の推しを11年間も推し続けるなんてすごいですよね!
「2人分の人生を楽しんでる」という部分には、推し活歴が短い筆者も強く共感しました。
「推しには花を贈ると良い」という情報も、今後の推し活に役立ちそうです!
Aさん、インタビューのご協力ありがとうございました!
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